介護の仕事の多くは無資格でも始めることができます。そのため、資格取得に大きな意欲を示さない人も多いですが、介護職において資格は大きな武器になり、給与面でも有利になるのです。
資格があると、その資格を使った業務をしなくても給与が上がる場合があります。多くの介護職には資格手当があり、普段と業務が大きく変わらずとも給料が増えるのです。資格によって基本給が増えるところもあります。例えば、介護福祉士の資格を取ると、平均して4万円ほど月給が上がります。また、処遇改善の対象にもなるので、国の支援を受けやすくなるということもメリットです。
また、資格が無ければ給与の高い管理職に昇進することはできません。管理職になると、現場で働く介護職員よりも100万円近く高い年収を得ることができます。施設経営の根幹にかかわる重要な仕事を任される上に、体を使わないデスクワークが中心になるため、多くの介護職員のゴールとなっています。厳密に言うと「管理者」には無資格でもなることができますが、資格を持っていな職員が管理者に推薦されることは通常ありません。
資格があると転職も有利に働くでしょう。介護業界で転職は給与を上げる手段ですが、資格を持たずに転職してしまうと、新しい職場で一から経験を積まなければならなくなります。実務経験が大きな武器になることは確かですが、実力を証明するには不十分なのです。介護は人の命を預かる仕事です。経験があるという情報だけでは重要な仕事を任せることはできません。